【ぶどうの花が咲きました! ぶどう農家戦闘開始!!!まずは房作り!!!】

ぶどう

皆さんこんにちは!
古郡果樹園でございます。

まだ6月というのに30度を当たり前に超えるほど暑くなってきました。
貴陽をはじめプラムの作業は先日の傘かけでひと段落です。
傘かけの投稿はこちら

プラムがひと段落しましたが、それもつかの間。
ぶどう園ではぶどうの花が咲き、ここからぶどう農家にとって一年で最も忙しい時期に突入します!!!

今回は「シャインマスカットの房作り」についてご紹介します。

目次

ぶどうの花が開花!!!戦闘開始ののろしが上がった…。

さて、先ほどもお話ししましたが、ぶどう園ではぶどうの花が咲きました!
皆さん、ぶどうの花を見たことはありますか?

これがぶどう(シャインマスカット)の花です。
初めて見た人が大半だと思います。

さらに拡大いて見てみましょう!

ぶどうの花は花弁を持たず、雄しべとめしべのみです。
派手な花ではないけれど、とても奥ゆかしくかわいらしいと思います。

ご覧の通り、一つの粒から周り5本の雄しべが伸び、真ん中にめしべが1本あります。
ここで受精し実になっていきます。

さらに近づくとほのかに甘い香りがします。
畑中この甘い香りに包まれるこの時期は幸せな気持ちになります(笑)

しかし喜ぶのもつかの間。
実はぶどう農家にとって一番忙しい時期が花が咲いてから。

花が咲いたら、房作り(花切り)、ジベレリン処理、摘粒、袋掛け…と怒涛の日々が続きます…。

いわば花が咲くということは本格的な作業の合図なのです。
戦闘開始ののろしが上がった…。ということでしょう。

一房一房向き合って。房作りとは。

まず最初に行わなければならないのが「房作り」です。

房作りとは簡単に言うと、房の長さを正確にすることです!
花が咲いたばかりのぶどうはとても長い!
このままでは長すぎて様々なデメリットが生じてしまいます。

そこで適性の長さに調整し、将来美味しく形がいいぶどうを作るための下準備になります。

最初の状態がこちらです。

この状態から、最終的にこうなります。

すっきりしましたね(笑)

これが房作りです。
それでは説明していきますがその前になぜ房作りをするのかについてです!

なぜ「房作り」をするのか

なぜ房作りをするのか、理由は大き3つあります。

  • 養分の分散をさけ、甘く大粒なぶどうをつくるため
  • 形を整えるため(長いと将来エビぞりしてしまう、特にシャインマスカット)
  • 房が長くなるとこの後の摘粒の作業が困難になるため

その他にも理由はあるのですが以上が大きな理由です。

この後の摘粒もそうですが、すべては甘く形のいいぶどうを作るため、これにつきます。

長いままでは曲がってしまう、養分が分散し、一粒の甘さや大きさが劣る、養分集中のための摘粒ができなくなる…。

美味しいぶどうを作るためには必須作業ですね。


房作りの方法

さて房作りについて解説していきます。

まず時期ですが、シャインマスカットは花が咲いたらすぐに行います!
房作りの時期が遅れると、「花ぶるい」しやすくなります。
花ぶるいとは花が落ちてしまい、実がならなくなる現象で、枝や葉っぱに養分が回るためです。
そのため、花作りは花が咲いたらすぐに行う。すぐにです。
時間との勝負です。

次に房作りのやり方です。
一番大切なことは先端は絶対に摘んでいけません!
先端4センチ(シャインマスカットの場合)を残し、後は切っていきます。

実際に写真で見ていきましょう!

最初の状態です

こちら先端の4センチを残し、ハサミでカットしていきます。
また後で解説しますが、ジベレリン処理用のマーカー(目印)も上部に残します。
このように丁寧に、一房一房づつ行います。

そして完成です。

先端の4センチとジベレリン処理用のマーカーを二つ残し完成です。

これは一般的な房で、奇形の房は若干異なります。

例えば先端が団子状になっている房は、房作りの時点で先端を切除します。
切除すると支梗が横に伸びやすくなるので4センチより少し長めに房作りを行います。
そして摘粒時に調整します。

また先端が二股に分かれている場合、優劣の判断を行い切除します。

このように一房一房ごと状態を判別し、丁寧に房を作ります。

ジベ処理用の目印も忘れないでね!

さて先端4センチを残して房作りを行いますが、ジベ処理用のマーカーを残すことを忘れてはいけません!

もう一度完成形の房を見てみましょう

上部(房の上の方)に二つ塊があります。

これはこの後の作業で、ジベレリン処理(ジベ処理)を2回行うのですが、その時ジベ処理した房かどうか判断するために、残しておきます。

ジベ処理をしたら、この塊を取ります。
塊がない房は、ジベ処理済み、まだある房はジベ処理をしていない。
と、判断する目印、マーカーになります。

これがないとどの房がジベ処理済みかわからなくなりますからね…。
忘れないように!!!!!!

最後に

今回は「房作り」についての投稿になりました。
いかがでしょうか?
花が咲いたら戦闘開始!!!
房作り→ジベ処理→摘粒→袋かけ、etc…。
本当に大変です。


一房一房の作業。房と見つめあい、最適な状態にする。
大変ですがどの作業も甘く美味しいぶどうを作るためには必須です。

家族総出で頑張ります!
今が家族の絆を試す時!!!(笑)
まあ頑張ります(笑)

次はお待ちかね?ジベ処理についてです。
農薬を使うのではなく、ホルモンの作用を使い種無し、粒肥大化のための作業です。
こうご期待!!!!!

またホームページも完成してきました!
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最後まで読んでいただきありがとうございました!
それでは!

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