黒い真珠?黒ぶどうの王様ピオーネの特徴や旬の時期など徹底解説!

絶品果物の紹介

皆さんこんにちは!

フルーツ王国「南アルプス市」で50年以上先祖代々、ぶどうとスモモを作り続けている果物農家がお届けする「絶品果物の紹介」コーナー!

今回は黒ぶどうの王様で定番、長きにわたって多くの人から愛され続けている「ピオーネ」についてご紹介いたします。

多くの方が
「黒ぶどうは品種が多くあるけれど、見た目は似ているし何が違うのか分からない」
「それぞれの特徴って何?」
「ピオーネって聞いたことがあるけれどどんな味でいつが旬の時期なの?」

と疑問に思ったことがあると思います。

この記事ではそんな疑問にお答えします!

POINT
この記事を読めば次のことが分かります
  • 他の黒ぶどうとの違いがわかり購入の際に迷わなくなります
  • ピオーネの特徴や旬の時期、値段、産地などを知ることができよりピオーネを楽しめます
  • プレゼントに迷った時最適なプレゼントを選べます

それではいきましょう!

目次

黒ぶどうの王様?ピオーネの特徴とは

まず初めにピオーネについて簡単な紹介と特徴を解説していきます。

名前の由来は?

「ピオーネ」
ぶどう好きなら一度は聞いたことがあると思います。

生産量は多く、ぶどうの品種の中では「巨峰」に次ぐ第2位の栽培面積です。
スーパーでよく目にすると思いますが、今や黒ぶどうの定番となっています。

ピオーネの名前の由来はイタリア語で「開拓者」を意味する「pione」からきています。
当初は英語で同じく「開拓者」を意味する「パイオニア」と名付けたそうですが、品種登録前にピオーネと変更し登録しました。

「開拓者」いい名前ですね。
名前の通り黒ぶどうのファンを多く開拓してくれました!

味や見た目、その魅力は?

ピオーネはちょうどいい甘さと程よい酸味が特徴で、そのバランスが絶妙です。

単純に甘いだけのぶどうは他にもありますが、ピオーネの場合そのバランスの良さ、そして甘さを引き立てる酸味や渋みがうまくマッチしています。

また果肉はしっかりとした歯応えがあり、果汁は濃く、濃厚で香りが強いです。

基本的に種はなく、果肉が皮からつるんっと剥けるため非常に食べやすいです。

また後ほど解説しますが、ピオーネは両親である「巨峰」と「カノンホールマスカット」の特徴をうまく引き継いでおり、巨峰の甘さとマスカットの爽やかさを兼ね備えたぶどうとなっております。

一粒一粒は大きく、20g以上あります。
しかし脱粒はしにくく、房としての形が継続するのでプレゼントにもオススメです。

長年多くの人に愛されるピオーネ。
その理由は飽きにように計算され尽くした奥深い味でした。

種はあるの?ニューピオーネとの違い

ピオーネは本来種がある品種です。
しかし近年は市場に出回るほとんどのピオーネが種無しの処理、ジベレリン処理をしてます。

ジベレリン処理についてはこちらで解説

スーパーなどで「ニューピオーネ」というぶどうを目にしたことがある人がいると思います。

ニューピオーネとの違いは種があるかないか、その違いだけです。
種無しピオーネ=ニューピオーネ です。

ピオーネを購入する際は種があるかないかしっかり確認しましょう!

※最近ではほとんどのピオーネが種無しとなっているため、特にニューピオーネ区別しなくなってきました。

皮は食べれるの?

基本的に皮のまま食べることはオススメしません!

最近人気のシャインマスカットなどの品種は皮が薄く食感が良く、風味もいいため皮のまま食べた方が美味しいです。

しかしピオーネの皮は厚くて渋いです。

つるんっと皮は剥けやすいのでむいて食べた方が美味しいと思います!

皮の上手な剥き方は、粒の軸側(穴が空いている方)ではなくその反対側に十字の切り込みを入れそこから剥きましょう!
この方が手や周りを汚さず、剥きやすくなります。

巨峰との違い

巨峰やピオーネなど黒ぶどうは「品種が多く何が違うのか分からない」と思う方が多いと思います。
確かに黒ぶどうは見た目が似て品種が多いです。
しかしそれぞれの品種ごとにその表情や特徴は違います。

今回は特に質問が多く、栽培量が多く、目にする機会が多い「巨峰」と「ピオーネ」について比較していきます。

誕生の歴史。ピオーネの親は巨峰

ピオーネは1957年、静岡県のぶどう農家、井川さんによって誕生し、1973年に品種登録されました。

先ほども紹介しましたが、「巨峰」と「カノンホールマスカット」を交配して実生生育したぶどうです。
つまり巨峰はピオーネの親になります。

味と風味の違い

ピオーネは巨峰とマスカットを親に持つことから、見た目は黒ぶどうでありながらマスカットの特徴も持ち合わせている面白いぶどうです。

つまりピオーネには巨峰の甘さとマスカットの爽やかさがあるのです!

また巨峰よりも香りが強く爽やかな酸味としっかりとした甘さがあります。
後味はピオーネの方がさっぱりしています。

果肉はピオーネの方が締まっていて歯応えがあります。

果汁はピオーネの方が濃い印象です。

粒はピオーネの方が大きいです。

そして最後に巨峰よりピオーネの方が脱粒しにくい(粒が落ちにくい)です。
※そのため巨峰よりピオーネの方が贈答用で選ばれることが多い

まとめると以下の通りです。

巨峰とピオーネの違い
  • ピオーネには巨峰の甘さとマスカットの爽やかさがある
  • ピオーネは巨峰より香りが強く爽やかな酸味がある
  • 果肉はピオーネの方が締まっていて歯応えがある
  • 粒はピオーネの方が大きい
  • 果汁はピオーネの方が濃い
  • ピオーネは巨峰に比べ脱粒しにくい
  • 贈答用ではピオーネの方が選ばれることが多い

見た目が似ている巨峰とピオーネ。
しかしその味わいや風味には明確な違いがありました!

ちなみに藤みのりという黒ぶどうの品種はピオーネの子どもになります。
藤みのりとピオーネの違いはこちらで解説しました。

旬の時期はいつ?

ピオーネの旬は8月中旬ごろから10月上旬です。
黒ぶどうとしては非常に長い旬になっております。

それには理由があります。

ピオーネは巨峰の次に栽培量が多いぶどうです。(2017年時点栽培面積)

順位品種・系統栽培面積(ha)割合(%)
1巨峰4,023.029.5
2ピオーネ2,230.816.4
2デラウエア2,122.015.6
4シャインマスカット1,378.610.1
5キャンベルアーリ511.03.7
6ナイアガラ454.53.3
7甲州435.03.2
8マスカットベリーA404.73.0
9スチューベン321.42.4
10藤稔218.61.6
その他1,533.011.2
合計13,632.6100.0
2017年ぶどう品種別作付け面積 出典:農研機構

なんとぶどう全体の16%以上のシェアがあります。

また後ほど解説しますが有名な産地は岡山、山梨、長野、香川、広島と全国に散らばっています。
そのため、旬の時期もバラバラで長い期間市場に出回っているのです。

またそれぞれの県ごとでも努力していて、「リレー出荷」に取り組んでいます。
これは生産時期が集中すると供給が需要を上回ってしまうため、出荷時期をずらす施策です。

これは歴史が長いピオーネだからこそできる方法です。

このリレー出荷があるから長くピオーネの旬を楽しめることができるのです。

有名な産地は?

次にピオーネの有名な産地について解説していきます。

順位都道府県栽培面積割合
1位岡山県875ヘクタール39.22%
2位山梨県463ヘクタール20.77%
3位長野県112ヘクタール5.03%
4位香川県107ヘクタール4.77%
5位広島県102ヘクタール4.56%
ピオーネの栽培面積(2017)出典:農林水産省統計

先ほども少しご紹介しましたが、ピオーネの有名な産地は、トップ岡山県で全体の39%、次に山梨県全体の21%、そして長野県、香川県、広島県となります。

美味しい見分け方は?

次に美味しいピオーネの見分け方を解説します。

美味しく新鮮なピオーネには4つの特徴があります

  • 粒がふっくらしていて玉張りがいいもの
  • 一つ一つの粒が濃く色づいているもの
  • 軸が茶色に変色していないもの
  • 皮の表面にブルームという白い粉がついているもの

以上が注目点です。

ピオーネをご購入する際はぜひ注目してみてください!

価格はどれくらい?実際の通販サイト

ピオーネの相場を解説します。

ピオーネは生産量が多く、品質もバラバラ。
そのため品質ごと、贈答用か家庭用か、様々な価格帯があり相場の幅が広いです。

例えば岡山産ピオーネ厳選4房は8000円〜、厳選2房は5000円〜となっています。

家庭用の房ですと、2房4000円ほどのもの〜2キロ(4房程度)で4500円のものもありますし、直売所では1500円ほど、訳ありやスーパーなどでは1パック1000円以下のものもあります。

有名な千疋屋ですと一房16000円にもなります!!!

品質で価格は様々です。

ここでは一般的な相場を載せておきます。
品質や時期によって様々ですし送料を別途かかるところもございますので参考程度のお願いします。

  • 品質によって様々
  • 最高級「千疋屋」:一房16000円以上
  • 贈答用の厳選品:一房2500円〜
  • 家庭用高品質:1500円〜
  • 直売所一般:1200円〜
  • 訳ありパック品:1000円以下〜

この辺りが相場でしょうか。

天候の影響や需給バランスで大きく価格変動するため一概には言えません。
最近ではインターネットでも販売していますのでチェックしてみるといいかも知れません!
〜インターネットでの購入はこちら〜

長く美味しく食べるには?保存方法の紹介

ピオーネに限らず黒ぶどうは長期保存に向きません。
これがピオーネの最大のデメリットかも知れません。

美味しく食べられる日数は収穫から3日〜5日まで。
新鮮なうちになるべく早く食べましょう!

保存方法はポリ袋かラップ、新聞紙、紙袋に包み、冷暗所か冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。

長期で保存したい場合は冷凍保存がオススメです。
房から軸を一粒づつ切り離しタッパか保存袋に入れて冷凍します。
その時、軸を2〜3ミリほど残し粒ごとにします。

冷凍するとシャーベットのようになりまた違った食感で楽しめます。

また保存する時一番気をつけないといけないことは食べる直前に洗うこと。
ぶどうの表面にはブルームという白い粉が付いています。
このブルームが鮮度を守ってくれます。
食べないのに洗ってしまうとブルームが流れ落ち鮮度が急速に落ちてしまいます。

食べる直前に洗う!このことを覚えといてください!

まとめ

絶品の果物を紹介するこのコーナー!
今回は黒ぶどうの王様で定番、ピオーネについて解説しました!

今回解説した内容をざっとまとめてみました!

  • 名前の由来はイタリア語で開拓者を意味する「pione」
  • 両親の特徴をうまく引き継ぎ、甘さとマスカットの爽やかさを兼ね備えている
  • 甘さと適度な酸味・渋みのバランスが絶妙
  • 果肉はしっかりとした歯応えで、果汁が濃く香りが高い
  • 一粒一粒が大きく黒紫色が濃い
  • 種無しが多く皮から果肉がつるんと離れるから食べやすい
  • 巨峰と見た目は似ているが味や表情は全く違う
  • 栽培面積は巨峰に次ぐ第2位
  • 有名な産地は岡山県、山梨県、長野県
  • 旬の時期は長く8月中旬〜10月上旬まで
  • 粒がふっくらとしていてハリがあり色が濃いもの、軸が変色していなくブルームがついているものが美味しく新鮮
  • 価格は品質によって様々。贈答用厳選品で一房2500円から
  • 美味しく食べられる期間は収穫から2〜5日と短い
  • 食べる前にあらわないとブルームが流れ鮮度が守れない
  • 粒が脱粒しにくいからプレゼントにオススメのぶどう

以上になります。
詳しくは各章で解説していますのでご覧ください!

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うだるような暑い夏が好きなる。
旬のピオーネにはそんな力があります。

普段お世話になっている人へ、大切な家族へ、想いを込めてプレゼントしてみてはいかがですか?

それでは!

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